2010年 09月 14日 ( 1 )

三浦哲郎作品話(ついとうみうらぶんがく)

 三浦哲郎氏の訃報を知る。
 ついこの間、新聞における写真付きのインタビューで新作に関する抱負を語っていたから、未だに亡くなった気がしない。
 氏の作品を初めて読んだのは、大学一年の頃だ。美濃の役人に勧められた。
 流石に、名前は知っていたものの、短編小説には関心がなく、手に取ることもなかった。
 それが、どうか。読み始めた途端、作品に引き込まれ、別の作品も読んでみた。
 芥川賞受賞作の『忍ぶ川』である。
 以来、頭の中で、短編小説を意識するようになる。
 氏の作品を本格的に読み始めたのは、二十五を過ぎた頃である。この時は、十代とは違い、文より選ばれた言葉を感じた。
 ここ数年、愛読している作家が相次いで亡くなっている。昨年は、故庄野潤三氏だった。
 ふたりとも、故井伏鱒二氏と親しかった作家だ。
 今頃、あの世でどのようなことを語っているのか。
(第二千五百七十一段)
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by akasakatei | 2010-09-14 21:44 | 文芸 | Comments(0)