国を作るのは誰かについて、以前、触れた。
ここより進めれば、会社は誰のものか、はっきりするのではないか。
最近では、株主の発言力も強くなり、株主のものと経営陣も考えている節がある。このため、配当も増やしているようである。
ならば、それを出すのに、働いているのは誰か。
明らかであろう。どちらか一方というものでもない。
同族企業である某社関係者によれば、売上が落ちているにも関わらず、配当を増やすらしい。
その分、従業員の昇給は見送られるという。
この某社における代表者の感覚だと、従業員は丁稚と変わらず、某社のためなら、休日、夜間問わず、仕事をしなければならないらしい。
これだけ働かされるならば、年収も良さように思うものの、先に書いた丁稚の通り、平均をかなり下回る年収とのことである。結婚はまず難しく、独身者ばかりいると聞く。
代表者は、共働きを前提とした給与体系と説明し、独身者が多いのは、今の未婚女性が我侭な要求をするからが持論である。
尚、代表者の給与は高く、毎年、長者番付に名前が掲載されるほどであった。
(第千七百四十三段)