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無風流社会(あじけのないよのなか)

 以前にも触れた通り、電車内は世間を知るのに良い。
 先日は、授業料が高くて有名な某学園の吊り広告において、金融教育の研究校になったと書かれてあった。
 富裕層の子弟相手に金融教育をすると、更に、富裕層と底辺層との格差が広がるのではないかと考える。
 また、別の日、今度は予備校の吊り広告に目が行く。
 親よりも稼ぐ大人になれ、と大きな文字で書かれてある。
 予備校へ子供を通わせることが出来るのだから、その親には、相当の収入があるはずで、これもまた、格差を広げるものと思われる。
 その午後、仕事場に証券会社の飛び込み営業が来る。
 インド関連への投資を勧める。
 その説明によれば、今後、中流層が増えるから有望という。
 インドの現状を日本と重ねた説明を聞くと、尤もと頷く面もあるけれど、社会学的視点だと、首を捻る点もある。
 何れにしろ、現代社会では金儲け第一主義となっており、今後、より進むならば、文化のない社会となるだろう。
 その兆候は既に現れている。文学、音楽、映画なども、、かつてのように富裕層が援助することはない。これでは文化は育たない。
(第千七百三十六段)
by akasakatei | 2008-06-01 22:12 | 教育 | Comments(0)
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