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人間力(そのもと)

 先の続きである。
 グローバル化の更なる影響は、様々な産業に規制緩和を持ち込ませ、国民の生活を不安にさせたことである。
 この時代に、食に困る者さえいる。
 江戸では考えられないことである。
 当時も、便利さという観点より、新しい道具を使った仕事を幕府へ進言した者がいるが、これまでその仕事に従事していた者らが路頭に迷うという理由から、その進言を採用しなかったことがある。
 現代より江戸の方が、人への配慮があったといえるだろう。
 この根底には、絆があったからに他ならない。困っている者に対し、誰もが積極的に手を差し伸べていた。
 こう考えると、現代は正に人との交流が欠け、常に疎外を覚える。働いても住む場所さえない底辺層では、尚更に違いない。
 将来的に、これらは凶悪事件と結び付く可能性があるともいえる。
 目先の国際競争力だけに、目を奪われるのではなく、それを行なうのが、個々の人間であることを思い出す必要がある。
(第千七百九段)
by akasakatei | 2008-05-05 21:15 | 産業 | Comments(0)
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