四月五日、早朝に起き、日暮里へ急ぐ。
先月開業したばかりの東京都日暮里・舎人ライナーに乗るためである。
この種の線が開業すると、日中は込む可能性があるので、早起きした。
JRの改札を出、乗り場へ向かうと、丁度、列車が到着したところである。
新交通システムなので、車輌は短い。車内の座席配置は、片側は一列、反対は二列となっている。
ただ、座席に肘掛がないから、滑りそうな感じである。
実際、この日のある朝刊には、問題点として載せられていた。
日暮里を急カーブで出る。町中を進む。不思議な気分になる。
東京の町中で、新線として高架の鉄道が開業した記憶はない。
荒川を渡るまで、これが続く。
渡ってしまうと、郊外の印象である。
車内では、年寄りが「二十分で着くとは速い。」と話している。
悲願の鉄道だったのだろう。
(第千六百八十段)