参議院選挙当日、日頃馴染みのない地域へ足を延ばす。
まず、千歳船橋よりバスで等々力へ向かう。
バスを待っている間、近所の人だろう、選挙へ行ったか否かを挨拶代わりにする光景を見掛ける。
等々力を経由し、田園調布へ行くバスの本数は少なく、二十分ほど待たされる。
今回、等々力に興味を持ったのは、等々力渓谷を見たかったためである。
その存在を初めて知ったのは、中学二年の理科Ⅱの授業である。
当時のイメージとしては、東京郊外の町に、渓谷を名付けたことについて、一種の町興しと思っていた。
それが行ってみて、大袈裟でないことを知る。
まず、この日は等々力不動尊より入る。渓谷へ下りる階段は急で、温度も低くなる。
鬱蒼とし、上を見れば、烏があちこちの枝にいる。
また、驚いたことに、渓谷に沿う道を日常的に使っている地元の人もいる様子である。
雨や夜道は、危険ではないのだろうか。
(第千四百四十八段)