前に子供向けの漫画学習書について触れた。シリーズ物で全巻集めたことも書いた。
集める切っ掛けとなったのは、見舞いの品であった。
小学二年の頃、骨折をし、学校を長期休んだ。
子供にとって、学校を休むことほど、嬉しいことはない。手が動かない以外に悪いところはない。
テレビを観て過ごしていたわけだが、ある時、クラスの数名が見舞いに来た。各々が品を持っている。母親が慌てて、布団に寝かせた。
顔触れを見ても、特に繋がりのなさそうな面子である。学級会か何かで、籤によって決めたのか。
その辺りが分からない。
一度、佐貫の酒仙へ訊こうと思っているのだが、休んだ後に登校した際、その頃はそれほど親しくなかった酒仙より「お前の家に見まいに行こうと思ったのだが、家が分からず行けなかった。」と言われたことがある。
酒仙の言葉から考えると、自発的に来たとした思えない。
先日、そのうち、先の本を持って来た級友が、故郷で仕事をしていると聞いた。
(第千四百十二段)