六月になって、今年初の釣りに行く。場所は、最初に釣りをした市原の釣り施設である。職場の太公望が一緒である。
これまで、二回ほど来ているものの、釣果は芳しくない。
この日も同様で、さびきでの鰯一匹だけである。
朝九時前に入り、夕方五時過ぎまでいたのだから、暇ともいえる。
周囲を見ていると、それほど釣れている様子もない。
ほとんどの人は、昼を境に入れ替わる。
早朝から来た人は帰り、夕方より狙う人が来る。一日通しの人はあまりいない。
時間としては長いけれど、魚が餌を狙う頃合から考えると、中途半端かもしれない。
それにしても、子連れが多い。ここは監視員もおり、柵もあるので、海に落ちる心配が少ないからだろう。
千葉に住む子供の多くは、釣り経験があるのではないか。東京では少ない。
近くに太公望がいなければ、まず来ることはなかったに違いない。釣りに行ったとしても、釣堀だろう。
(第千三百七十八段)