今月は桜餅を食べる。中は漉し餡である。
なかなか良い味である。
葉の匂いが生地に微かに残る。
それにしても、仕事場近くの和菓子屋へ、昼休みに行ったのだけれど、近くにある中小企業の社長らが買いに来るようで、なかなか繁盛している。
次から次へと入って来る。
何を買うのかと思っていると、ほとんどが桜餅である。
桃の節句の前日だったからか。
とはいえ、この店の菓子は手作りなので、当日中に食べるよう注意書きされている。
一日や二日くらいなら過ぎても大丈夫と思われるものの、やはり、
固くなるよりは柔らかい方が良いに違いない。
ところで、先月、草餅を買いに来た時にはあった粟道明寺がこの日にはない。ちょっと気になっていた菓子である。
和菓子屋の楽しみはこうしたことである。季節と関係あり、来年の楽しみとする。
(第千二百九十二段)