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元禄事件一(ちゅうしんぐらいちぶ)

十月から十二月に掛けて、国立劇場では開場四十周年記念で、『元禄忠臣蔵』を全編公演する。
八日、劇場に足を運ぶ。
今月は「江戸城の刃傷」、「第二の使者」、「最後の大評定」が演じられる。
この作品は『仮名手本忠臣蔵』と比べ、史実を中心に書かれており、そうした点では、従来の歌舞伎と異なる。鳴物もない。
新歌舞伎の主役である大石内蔵助を、今月演じるのは播磨屋である。主役が毎月変わる。
これまで、この作品に関しては一部分しか観たことはない。今月の場面は初めてである。
その印象としては、自衛隊が哲学をしている感じである。これは作者の故真山青果氏が、難解な言葉を使っていることもある。
更に、城主が亡くなり、これからの取るべき道を様々な武士が論じていることも忘れてはならないだろう。
登場人物は男ばかりで、女性はほとんど出て来ない。このため、華やかさはない。
(第千百三十八段)
by akasakatei | 2006-10-12 21:02 | 文芸 | Comments(0)
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