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悪効率(ひとへのかいき)

 格差社会に関し、識者が様々に論じている。
 一見、それは江戸における身分社会と同等と思われるけれど、実際には異なる。江戸では、身分が高いほど、経済的には苦しかった。これは以前にも触れた。
 対して、現代では身分が高くなるほど、経済的にも余裕がある。ここが問題であろう。
 例えば、過去では何かを楽しもうとする場合、人々に合ったものが存在し、誰もが楽しめた。それが、現代では金銭がなければ、何も楽しめない社会となってしまった。
 こうした社会は生き難い。どういう理由か、それを疑問とも思わない者も多い。
 人生を考えた時、その目的は幸せである。これは人により違うものの、誰もが平等に与えられなければならないものである。それが、今は行なわれていない。この点では、江戸が優れている。
 基本的に、効率を優先する現代では、科学を発達させようとしている。その結果、職場も機械化され、人が削減されている。これは江戸では考えられず、そこでは減らされた人が困るとの理由で、効率化が見送られているほどである。
 住み易いのは江戸であろう。人を大切にしない社会に明日はない。
(第九百十三段)
by akasakatei | 2006-03-01 21:27 | 産業 | Comments(0)
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