今年は終戦から六十年である。テレビでは特番も組まれるという。先の戦争が忘れられつつある今、この節目に振り返るべきである。尤も、平和とは常に忘れてはいけないもので、節目に改めて認識するものではないが。
こうした思いで、七月三十日、靖国神社に足を向ける。ここには過去二回ほど訪れた。花見や相撲である。靖国そのものを考えてではない。だけれど、その独特の雰囲気は伝わって来た。
今回、初めて靖国神社の意味を考えて、境内に足を踏み入れる。雰囲気は相変わらず独特なものがある。そうした中、意外だったのは、結構参拝者が多く、それもアジア人や若いカップルが目立つ。どうしたことだろうか。
疑問のまま、軍事博物館である遊就館に入る。入場料八百円は多少高いと感じるものの、驚いたことに、券売機の前には行列が出来ている。ここでもまたカップルの姿ばかりである。気軽に来られる観光スポットなのか。
結び付かないまま、展示を回る。古事記時代より、太平洋戦争までの資料が集められている。
(第七百六段)