(歌舞伎座の昼の絵看板:2019年2月6日撮影)
二月六日、朝から雨だ。満員電車に揺られ、国立劇場までチラシ
を取りに行く。
ただ、その前に、産土神に挨拶し、溜池辺りまで出、茶巾寿司を
買う。この辺りは、国会議事堂に近いこともあり、警官があちこち
にいる。
重くなった鞄を下げ、併設する伝統芸能情報館でチラシを貰うと
同時に、役者絵の展示を眺める。
この日は、歌舞伎座の昼の部最後の舞踊『団子売』を一幕見席で
楽しむつもりだ。
地下鉄で八重洲にあるいつも行く鮨屋へ行けば、ランチの準備が
出来ていない様子だ。
銀座方面に向かい、どこかで、ランチが出来ないか、店を探す。
この場合、どこでも良いわけではなく、杯が傾けられる店だ。
となると、限られる。やはり、鮨屋か。歌舞伎座近くの鮨屋に入
る。
店主は副総理をちょっと良い男にした感じだ。
ランチの握りには穴子や〆鯖がなく、追加で頼む。
穴子は柚子の香り、〆鯖にはツメが塗ってある。
二合ほど楽しみ、歌舞伎座へ向かう。
スタッフには、発売と同時に来ても大丈夫ですよ、と言われるが、
酔いもあり、雨を眺めながら、発売開始までの一時間を腰掛けに座
る。
この日、観ようとする舞踊は上演時間が十五分にも満たない。成
駒屋と松嶋屋が出演する。
チケットを買い、上演開始まで、近くの喫茶店で暖を取る。
ところで、この日の一幕見席も外人が目立つ。
この日、舞踊なのに訪れたのは、有名な演目にも関わらず、未だ、
観ていないためだ。
終演後、新馬場に出、銭湯で暖まる。
(第五千六百六十段)