(客席:2018年3月18日撮影)
三月十八日、新馬場にある六行会ホールでの「第20回みつわ会公演」へ足を運ぶ。
『あきくさばなし』、『釣堀にて』の二作が並ぶ。何れも、久保田万太郎氏の作品だ。
前夜は、この頃よく行く店で、蕗の薹の天麩羅、カサゴの煮付けで、杯を傾けた。
宴会が入っており、なかなか賑やかで、店主の子らを相手に、三合ほどで切り上げる。
やや酒が残る頭で、早起きし、漁師町の穴守稲荷を訪ねる。
朝湯営業の銭湯がある。
漁師町らしい路地を抜け、銭湯前に立つと、周囲の建築物より、かつては、もっと海が近かったのだろうと思う。浴室の絵は、立山らしきものだ。
それほど、込んではおらず、湯船でゆっくりとする。
駅へと向かうと、意外と、キャリーバッグの旅行者を見掛ける。新馬場では、外人が切符の自販機で戸惑っている。
ところで、芝居だが、前者においては、終戦前の話しで、理屈が通らない世の中だから怖い、との台詞に現政権を重ねる。
後者は、年末の釣り堀が舞台だ。
何れも、市井の人々が描かれる。新劇や新派の俳優らが出演する。
(第五千三百三十八段)