(太田記念美術館:2018年3月7日撮影)
察するに、生活に追われ、教養がないからか。
また、誰もが同じでなければならないと考え、その子に合った教育を忘れているからではないか。
明治は富国強兵を目指し、画一的な教育だったが、江戸では、ひとりひとりに合った教育を寺子屋の師匠がしていた。
最近では、苛めを見ぬ振りする教師さえ出て来る始末だ。
これひとつ考えても、明治が優れていたとも思えぬ。
そうした中の三月七日、歌舞伎座夜の部へ向かう。
演目には、『於染久松色読販(小海莨屋・瓦町油屋)』、『神田祭』、『滝の白糸』が並ぶ。
目的は、故泉鏡花氏原作、玉三郎丈が演出の『滝の白糸』だ。新派での公演が有名だ。
これまで、その新派でも観たことはない。演じるのは若い成駒家だ。
開演は夕方なので、原宿の太田記念美術館に寄る。企画展「江戸
の女装と男装」が組まれている。風俗、物語など、いくつかに分け、作品が紹介されている。
(第五千三百二十段)