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夢高田山吹(ばしょうふるいけ)

 『東都歳事記』には山吹の名所がいくつか挙げられている。それらの多くについて、今日では偲ぶしかない。
 椿山荘を後にし、新江戸川公園を目指す。ここに山吹があると話しを聞いたことがある。実際、『東都歳事記』にも現在の新宿戸塚辺りが名所だったとあり、序に足を延ばしてみる。
 新江戸川公園は椿山荘の近くと聞いていたものの、道に迷い、日本女子大の先まで行ってしまい、交番で確認して、漸くのことで目的地に着く。
 江戸の地図ではここは細川家の屋敷で、それを利用して公園にした様子である。
 園内には池があり、大名庭園だった風情が残る。ただ、期待した山吹はあまりなく、椿山荘の方が咲いていた感じがする。
 そこで、ここからまた足を延ばし、甘泉園に行く。ここも、ある情報では山吹が咲くという。
 この園は都電の面影橋の近くにある。ここもまた大名屋敷だったという。
 入ってまず目に付くのは池である。そこに立て札があり、ここでコイヘルペスが見付かり、放流しないように警告している。池を覗けば、鯉の他に、オタマジャクシが沢山泳いでいる。こんなに見たのは子供の時以来である。
 ところで、肝心の山吹はここでもあまり咲いておらず、都内において、それを見る難しさを改めて知る。
(第六百六段)
by akasakatei | 2005-04-28 21:00 | 余暇 | Comments(0)
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