(雨の夜の映画館:2016年3月14日撮影)
胸の辺りが痒く、皮膚科の門を叩けば、潤いが足りないという。
その夜、鼻が詰まり、夜中に目覚める。花粉症のためだろう。
重症故、薬を飲んでも、効果がない場合もある。
目もかなり痒い。
春は、陽気の良さとは裏腹に、憂鬱だ。
そうした折り、テレビを眺めていたら、特撮映画の宣伝が流れる。
見慣れた建物が見える。四年間通った母校と分かる。意外に、ロ
ケで使われているいることは知っているものの、不思議な感じだ。
映画といえば、三月十四日、『家族はつらいよ』を仕事帰りに有楽
町で観る。
雨で、夜ということもあり、空いている。
老夫婦が離婚するか否かの物語だが、最後は、気持ちを言葉で表
す。
次男の嫁となる女性の台詞が、鍵となる。思うに、男にとっては、
難しいことだ。
また、気の強い実の娘に対する壊れたスピーカーとは結婚したく
ないなど、ある意味、落語的な笑いだ。
(第四千五百八十一段)