(銭湯では倶利伽羅紋々の人を結構見る:2016年3月1日撮影)
銭湯を訪れると、全身に倶利伽羅紋々を入れている年配者を結構見掛ける。
温泉で、外人の入れ墨云々と言われるけれど、本音と建前を見るようだ。
察するに、昔は、もっといたのだろう、
そうした折りに、国策落語に接する。
最近では、禁演落語について、取り上げられることが多いが、それとは反対の戦意昂揚の作品も、今後を考える上では重要なはずだ。尤も、上演し過ぎると、本当に、戦意高揚となり、戦争になるかもしれない。
また、芝居に関しても同様だったに違いない。古本屋で、自費出版の市川鐵男氏の『「戦前・戦中に見た芝居」』を見付け、購入し、目を通す。
昭和十三年の暮れから、出征する昭和十八年までの歌舞伎を中心とした演目、筋、感想を纏めたものだ。国策落語のような新作もかなりある。そうした作品には、軍関係推薦とある。作者名を見て、どういう人だったのかと思う。
(第四千五百六十八段)