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落穴話(まずいはなし)

身体に不安を抱えている者にとり、例えば、新聞における健康欄を読むと、その病気だと思ってしまう。
 また、テレビでも、その類いの番組が製作され、出演した芸能人に病気が見付かったりする。
 更に、ネットに目を遣れば、ブログで闘病記が綴られている。意外に、書く人は多いようで、試しに、網膜剥離で検索すると、かなり出て来る。
 それも具体的で、読んでいる間に、気が遠くなりそうだ。
 特に、突然、見えなくなり、眼科は外来で行かないと入院、手術も出来ないとなると、週末や連休中はどうすれば良いのかと思う。
 一種の落とし穴だろう。
そうした折り、近くの洋菓子店に寄る。
先客に三十くらいの女のふたり連れがいる。
仕事帰りということもあり、ほとんど売り切れ、ガラスケースは寂しい限りである。
その寂しい中から、先客が七個ほども買い、残りは三個しかない。見る限り、侘びしく、如何にも不味そうだ。
(第四千四百九十九段)
by akasakatei | 2015-12-25 19:06 | 社会心理 | Comments(0)
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