(雪予報夢の中にて耳澄ます:2015年12月2日撮影)
先日、青井を歩いた際、ある民家の壁に、心の悪を取り除くイエス・キリスト、と掲げられていた。
嘘付けと思う。
一身教特有の狂信者の集まりで、己らこそ、悪だと考える。
悪といえば、何日か前、地元の時々寄る店で、昼食とする。
開店五分前頃に行けば、婆を中心に行列だ。
以前は、こうしたことはなかった。
食べられる店が、少なくなったこともあるだろう。また、値段が手頃ということもあるに違いない。
それにしても、見ていると、女は数人で来る。食べ終わっても、話しているから、回転が悪い。
そうした折りの十二月二日、仕事帰りに、神保町へ寄る。例により、映画だ。
特集「森繁久彌の文芸映画大全」が組まれ、『山鳩』を観る。
廃止になった草軽電鉄が登場する。それを観るために、足を運ぶ。
舞台は、落葉松沢で、故北条秀司氏の作だ。
氏の作品では、初秋に観た舞台が記憶に残っている。
今回もまた、祈祷が出て来る。
物語は浅間を背景とする。動く草軽電鉄を観るのは不思議だ。本当に、走っていたのだと思う。
この鉄道については、他の映画にも登場し、それを観たことがある。その時も、同様に感じた。
ところで、この鉄道を初めて知ったのは、故宮脇俊三氏の廃線跡の文だ。
(第四千四百七十七段)