(骨董屋品引き立てる紅葉かな:2015年9月30日撮影)
世には、更に、可笑しな女がいる。
国領の世捨て人が住むアパートの階下には、乳幼児のいる家庭がふたつある。
ひとつの階に部屋が四つあり、そのうちのひとつは、子供のある家庭に挟まれている。
その家庭には、四十代の男女が住んでおり、女が発狂しているとの話しだ。
壁を叩き、隣りの部屋に対し、罵詈雑言を浴びせるという。言われている方は、恐怖を感じるとのことだ。
このため、翌日、謝りに行ってみると、明らかに居留守を遣っているらしい。
子供が出来ないからの嫉妬か、子供の声が癇に障るのか。
何れにしろ、感情に支配されている。
発狂といえば、車内でも見掛ける。
五十前後の太った女だ。
泣き、喚き、知的障害が、どうのこうのと言っている。
全く、面倒なことだ。
車内での雰囲気は、各々、スマホに目を遣るか、寝ている。
(第四千四百二十四段)