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出家憧(よをすてる)

古典や歴史を勉強すると分かるけれど、かつては、何かあると、出家する者が多かった。
上皇が出家すれば法皇、侍も坊主になり、神主も出家した。
上皇や侍の出家は分かる。が、現代人にとって、神主の出家は、やや理解し難いかもしれない。
ただ、当時は、今とは異なり、職業としての僧侶ではなかったから、出家出来たのだろう。そこには、純粋に世を捨てるという考えがあったと思われる。
現代では、普通の会社員の出家は難しい。家族の生活を考え、その上に、師となる僧を見付ける必要がある。
見付けても、入門し、そこから、道場で修行をしなければならない。
昔のように思い立ってなることは出来ず、敷居は高い。旅の僧というのも見掛けない。能や歌舞伎では、よく登場する。国領の世捨て人も、そうした人物に憧れたという。
 思うに、現在、精神病になる人が目立つのは、あれこれ悩むためで、この敷居とも無関係ではないだろう。
(第三千八百五十二段)
by akasakatei | 2014-03-18 21:21 | 社会心理 | Comments(0)
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