(駅には様々な人が集まる。人間観察には最適だ。:2013年4月11日撮影)
国領の世捨て人に会うために、京王線に乗る。
途中、落ち着きのない男性が乗って来る。
二十代くらいで色白く痩せている。それが、頭より合羽を被っており、車内を何度も行ったり来たりしている。
耳にはイヤホンをし、音楽を聴いている。また、手には菓子を持っている。
これだけで、随分怪しい。
ある駅で席が空く。
座った途端、隣りになった四十代の女性が席を立つ。
込んでいる向かいに座る。
異様な雰囲気を感じたに違いない。
男性は、貧乏揺すりをしている。
ところで、最近、夕方になると、研修帰りの新入社員を車内やコンビニでよく見掛ける。
見ていると、学生気分が抜けていない。騒々しいこと、この上なく、社会人としての自覚に欠けている。
改札を出る。
脇より富士が見える。これまで気付かなかった。些か、得をした気分となる。
(第三千五百十八段)