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癸巳旧元日文楽二部(にじゅうごねんきさらぎぶんらくだいにぶ)

文楽の第二部の演目は『小鍛冶』、『曲輪(吉田屋)』、『関取千両幟(猪名川内より相撲場)』になっている。
今回、角力を題材にした『関取千両幟(猪名川内より相撲場)』があったため、足を運んだ。
三味線の曲弾きもあり、また、珍しく土俵での場面もある。
内容的には、八百長に関したものだ。現代では、最近までなかったことになっていたけれど、江戸の頃より、それは題材になっており、ないと信じている方がおかしいのかもしれない。
ところで、隣の婆さんが上演中、コンビニ袋を開け、煎餅を食べ始めたのには閉口する。周囲も咎める視線を送り、スタッフにも注意されていたにも関わらず、煎餅を口に運んでいた。
また、前に座った三人組の婆さん連れも上演中、私語を交わしていた。
恥も外聞もない婆さんらの傍若無人には呆れる。
劇場を出ると、日が沈もうとしている。
銭湯は、路地をいくつか曲がった分かり難い場所にある。
大通りより入り、寺の脇を曲がり、観音坂を下って銭湯に着く。この辺の灯りは暗く、江戸ならば、化かされそうな感じだ。実際、帰り道、四谷三丁目に出ようとし、戒行寺坂を上がったところで道に迷う。現代でさえ、こうなのだから、江戸の旅人はどうだったか。
浴場内の絵は、中世ヨーロッパの兵隊である。
脱衣所には、水槽があり、金魚が何匹か泳いでいる。
(第三千四百五十五段)
by akasakatei | 2013-02-14 22:27 | 文芸 | Comments(0)
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