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鵜蓑貢流染(みずのくいな)

 さて、前段で今年は作品を仕上げるべく、成るべく机に向かいたいと書いた。あれから初めての休みである。結果はどうであったか。
 正直、執筆時間が普段はなかなか取れないので、筆がもどかしくなるほど書きたいことが泉のように湧き上がるのではないかと思っていたのだが、実際のところは筆が進まない。どうでも構わない野暮用を優先してしまい、それらを片付けたらもう日暮れも近い。
 日暮れといえば、最近日没時間が昨年と比べ遅くなったことを実感する。立春まで二十日余りである。季節は明らかに進んでいる。この調子だと、すぐに一年など経ってしまう。書くところの話ではない。
気を取り直し、机に座り直す。
執筆もかつてと違い、パソコンを使うので、推敲は明らかに楽になったものの、トラブルばかりでそちらの処理に神経を使うので、疲労具合は変わらない。それでもパソコンに頼るのは、手書きの原稿をどこも嫌うからである。特に、癖が強い字は敬遠される。
パソコンを使い出し、四年くらいになるが、この間よく言われるように、漢字を書けなくなったことを痛感する。変わらないのは、執筆中の苦しみだけである。
(第百七十九段)
by akasakatei | 2004-01-11 15:12 | 情報 | Comments(0)
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