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家衣菜(ちぎりのはてに)

 ある調査によれば女性が結婚相手に求める最低限の年収というのがあるという。それは四百万円という。
 これを読んだ時、思ったことがある。この時代、職があるだけで幸福なはずなのに、そこまで求められると男性にはかなりの負担ではないのだろうか。正に結婚とは人生の墓場といえよう。
 それに関して、誰も疑問に思わないのは何故か。
 疑問に思わないといえば、新聞ではよく平均年収やボーナスの記事が出る。その数字についても、大方の人は何も言わない。だが、中小企業が大部分を占めるこの社会で、多くの勤め人はその差を実感しているに違いない。この数字のマジックは少数の高収入者が平均を上げているのは明白である。
 こうした現状を考えると、女性が年収まで求めるのは単なる現実を知らないだけとなる。たぶん、前段の甲の元彼女もそのひとりに違いない。自分の描いた青写真に向けて、理想の男性を探すのであろう。
 現在、未婚者が多い理由はこの辺にもあるのではないか。前に結婚生活に関し、疑問に思わないのは何故かとしたが、実は知らず知らずのうちに、その声にならない思いが現れているのではないか。
 そうした中、先日結婚した東青梅の地主の決断には驚かされた。その辺の事情について一度会って訊いてみたいものの、お互いに忙しく顔を合わせる暇もない。
 何はともあれ、女性は今の生活レベルのアップや理想を果たすべく結婚を考えているのであろう。いわば、結婚は目標への手段化といえ、絆を結びたいとは思っていないと思われる。
(第百六十九段)
by akasakatei | 2003-12-23 14:59 | 社会心理 | Comments(0)
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