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末広門双六名物(はちのへどうちゅうちゃや)

さて、出立前にひと仕事してきたこともあり空腹を覚える。勿論、朝食は仕事前に済ましている。それに十一時半を過ぎている。空腹で当然であろう。
 乗車前に東京駅に隣接してある某デパートの地下で弁当を購入してきたので、その包みを開ける。鉄道の旅では、やはり駅弁が定番なのかもしれないが、量的に物足りなさがある。特殊弁当であり、珍しいものが詰まっているのは確かなのだが、値段を考えたらデパートの地下に行ってしまうだろう。
その地下は巷において、現在「デパ地下」と言って、人気があるという。しかし、冷静になると、デパートは全体的に不人気であり、そこだけ人が群がっている気がする。 
兎角、人相手の商売は難しい。鉄道も同様である。かつては、鉄道の旅における楽しみのひとつに食堂車があった。なかなか座れなかったものである。それが今はどうだろうか。食堂車自体を知らない者もいる始末である。誰がこうした時が来ると予想したであろうか。
尤も、所要時間の短縮が食堂車の廃止、駅弁の衰退を招いていることに疑いはない。その分、目的地に早く到着するわけだから、その地で美味しいものを楽しんだ方が良いに決まっている。第一、「はやて十一号」の乗客もその多くは、車内で弁当を広げることもなく、十二時二十二分着の仙台で下車した。乗ってくる人はあまりいない。
(第六十二段)
by akasakatei | 2002-12-05 12:53 | 余暇 | Comments(0)
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