一月十六日、国立劇場での初春歌舞伎公演『四天王御江戸鏑』へ行く。
これは音羽屋による復活狂言である。ここ数年、国立劇場での一月公演はそれが続く。
約二百年前に作られた顔見世狂言だ。
顔見世狂言なので、筋は複雑である。このため、筋を追うより、役者の得意とするところを観た方が面白い。
また、時代物、世話物、宙乗りなどが盛り込まれており、初めての人でも、面白いのではないか。
印象に残るのは、尾上右近さんの成長だ。見始めた頃は、子役だったのに、今年、高校を卒業するという。
ところで、来ている人は、前日同様、集団の年配女性が目立つ。着物姿が多い。
この層で困るのは、周囲の迷惑も考えず、上演中でも話すことだ。
それに、食堂においても、誰がお金を出すかで、後ろで待っている人がいるにも関わらず、遣り取りをし始めることだ。
何故、こうも傍若無人振りが発揮出来るのか、疑問だ。
(第二千七百四段)