車内における乳母車の扱いに関し、最近、新聞の投書欄が賑やかだ。
母親側からの意見で目立つのが、大荷物を抱えて折り畳むのは不可能、また、外国製の乳母車は折り畳めないというものだ。
一見、尤もな感じがするものの、違和感が覚えるのは何故か。かつては、こうした問題を聞かなかったからだろう。
まず、乳母車自体を持ち込む人はいなかった。小さい子供を連れ、出掛けることなど考えられなかった。出掛けるにしても負んぶをしていた。これならば、未だ、迷惑と考える人は少ないのではないか。両手が空くので、荷物も持てる。要するに、単に、母親側が負んぶを格好悪いと考え、外見を気にするようになっただけだ。
先日、中央線快速の車内放送で、満員電車内における乳母車の扱いに関し、注意を促す案内があった。内容が良く、早速、JR東日本に対し、この車掌を見習い、全列車で行なうように依頼した。
それにしても、先日、京成、京急、鶴見線と、普段、乗らない電車に乗ったところ、ここでも相変わらず、折り畳まない人が目立つ。
尤も、日中だったが、車内が込んで来た場合は考えものだ。実際、それが邪魔で、他のドアから下りた人もいた。
(第二千六百五十六段)