十一月七日、新宿の全労済ホール/スペース・ゼロまで、花組芝居の公演を観に行く。
演目は『花たち女たち』だ。今回はダブルキャストで、そのうちの「夢たち」である。
花組芝居を今まで観たことはない。演じるのは、全て男性で、歌舞伎的な要素もあるという。
当日、行ってみると、面白いことに、スタッフは女性ばかりで、多くは、十代、二十代である。
また、客席のほとんども女性である。男性の数は少ない。そのほとんどがカップルで、男性のひとり客は数えられるほどだ。その中では、八十代くらいの男性が目立つ。
入場し、まず、パンフレットを購入する。
あらすじを眺めるが、簡単にしか触れていない。原作は、故有吉佐和子氏だけれど、残念ながら、原作を読んだことはない。ここは、演出を楽しむことにする。
それに対し、役者と配役の案内については細かい。ひとりひとりに、屋号や紋まであることを知る。こうした点は歌舞伎的な雰囲気だ。
とはいえ、上演中、大向こうからの声はない。和洋折衷の印象を受ける。
(第二千六百三十七段)