船は来た川をまた同じルートで戻る。
途中、潮の関係で、橋下がギリギリのところを進む。
このため、屋根がないことを知る。
越中島より、陸へ上がる。バスで、東京駅に戻る。
夕食には、やや早いものの、ここで済ますことにする。
ここは、仕事場にも近く、以前より気になっていた鮨屋へ入る。
最近、佐貫の酒仙が、日本酒修行を始めたけれど、食を優先する余り、鮨屋や天婦羅屋、それに鰻屋、蕎麦屋などへは意外と足を向けていない。日本酒に関心がない人と行くことの方が多い。
入った鮨屋は、鮨屋だけれど、居酒屋の雰囲気もある。
この日は、宴会がふたつ入っている。
コースの他に、ここの自慢である秋刀魚の醤油干しを頼む。
ビールより、純米酒にしたところ、鮨屋の主人が〆鯵を持って来てくれる。
口に入れると、これまでに食べたことのない甘さが広がる。
つい酒が進む。
個人が経営しているだけあり、雰囲気は良い。
(第二千五百十四段)