朝晩、すっかり涼しくなった。
朝六時半頃、家を出、空を見上げると、秋らしい刷毛で描いたような雲が出ている。
夜六時半頃、会社を出、空を見上げると、日が沈もうとしている時間で、それから十分もすると、完全に暗くなる。
丁度、この時間は正に瞬間と呼べるものだろう。
それにしても、先日まで、この時間は未だかなり明るかったのに、気付けば、九月である。
帰り道、虫の音を聴きながら歩いている。
この虫の音で気になるのが、自宅の庭である。
毎年、夜ともなると虫の合奏が聴こえたものだが、今年は不思議と鳴かない。
どうしたのか。
その代わりか否かは知らないものの、よく猫が現れる。これまでにも、猫は何度も見掛けた。ただ、毎晩ということはなかった。最近では、玄関前に寝そべっていることさえある。
関係があるのか。
(第二千百九十三段)