先日の某大学における教え子による教師の殺人事件について、意外と、次の点に関し、疑問という人がいた。
何故、卒業後も恩師を訪ねたのか。
これは、理工系の分野だと、師弟関係が強いからである。
一般的には、学部学生時代に修士へ進むか否か、担当教師は訊ねる。
理工系の場合、学部で就職しても、知識的に不足しており、多くは修士へ行くのが普通である。
容疑者もそのつもりだったのではないか。
それを被害者が、就職を勧めた結果、今回の悲劇になったと考える。察するに、就職するように言ったのは、容疑者に対し、良い感情を持っておらず、修士まで面倒を見たくなかったためだろう。
大学教師の多くは、世間を知らず、理工系の学部を卒業した時点での力は、それほどでないことが分からなかったとも思える。
何れにしろ、こうしたことは大学ではよくある。
他に、未だ、師弟関係が強いのは人文科学系である。
ここでの噂もよく聞く。
(第二千百二十七段)