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湯島寺(てらからてらへの)

蕎麦屋を出ると、一時前である。川口の清掃職人と合流するまでに時間がある。そこで、まずは近くにある霊雲寺を訪れる。
ここは『江戸名所図会』にも挿絵付きで出て来る寺である。また、芝居の『盲長屋梅加賀鳶』の舞台でも使われているけれど、建物が新しく、アスファルト化されていることもあり、趣とはほど遠い。
参拝するべく、建物の階段を上がれば、かなりの高さだと思われるものの、周辺のビルの方が更に高いこともあり、遠くまでは見渡せない。ただ、境内の配置を知るには良い。鐘が隅に無造作に置かれ、裏には古い地蔵が並べられていたりする。
そこを後にし、今度は、麟祥院に向かう。
ここには、春日の局の墓があるという。境内は鬱蒼としており、門には座禅の案内が出ている。煩悩に悩む毎日なので、興味はあるけれど、ここまで通うのは辛い。尤も、こう思う時点で駄目なのだろう。
境内に入れば、本殿への門は閉じられ、自由に歩けるのは墓地しかなく早々に出る。
足の向くままに歩いていると、東大の横に出る。ここら辺は古本屋が多かった印象があるのに、今ではあまり目にしない。代わりに増えたのが眼鏡屋のようで、何軒か置きにある。東大生と眼鏡は切り離せないイメージはあるものの、実際のマーケッティングにおいて、何か確実なデータでも存在するのだろうか。そうでも考えないと、この店の多さは納得出来ない。
塀伝いに進むと、やがて有名な赤門である。
中学生の頃、ここから三四郎池に入ったことがある。家鴨がいたのはちょっと意外だったけれど、緑も多く、散策には適していた。ただ、今回はそこには向かわず、トイレを拝借するだけにする。
(第五百四十七段)
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by akasakatei | 2005-02-28 22:04 | | Comments(0)

鹿毛馬(いまはみかけぬ)

早朝寄席の後、昼頃、湯島天神に行けば、雨が降ったり止んだりの天気であるにも拘わらず、梅まつりと入試の時期ということもあり、屋台も出てかなりの人である。その中から、佐貫の酒仙を探し出す。
今月の江戸年中行事の追体験は梅見である。江戸における梅の名所は、梅屋敷や向島などであった。それらの多くは枯れてしまい、現在、都内で有名な梅といえば湯島天神である。丁度一週間前に千住の写真家も訪れており、それによれば、下旬が見頃とのことであったものの、数日前に雪が降った影響か、一枝にいくつかが咲いているに過ぎない。
振舞われている昆布茶を飲みながら、梅一輪一輪を愛でる。酒仙はデジカメで撮影をしている。
ところで、今回、何の疑問もなく湯島の梅に決めたものの、唯一問題になったのが味覚である。この追体験では、当然、味覚もそのひとつになっている。そこで色々調べたけれども、その昔、湯島は芳町と並び陰間茶屋が多かったからか、湯島にまつわる店や味は見付からなかった。
そこで、十年ほど前に出来た家族でやっている蕎麦屋で太目の黒い蕎麦を昼食とする。ここには、開店当時に入ったことがある。その頃は江戸に関心がなく気付かなかったけれど、店内のディスプレイとして大小暦が使われている。また、雑誌で何度も取り上げられた店だけれど、その切抜きが張られていないのには好感が持てる。
ここの盛り蕎麦は、生醤油と大根の絞り汁を自分で調節しながら汁を作り、蕎麦を手繰る。酒仙は飲みたそうな顔をしているものの、この後、三時半に川口の清掃職人と合流することになっているため、我慢して貰わねばなるまい。
(第五百四十六段)
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by akasakatei | 2005-02-27 12:50 | 江戸 | Comments(0)

杏模煮(にてもにつかぬ)

二十日、佐貫の酒仙と昼から江戸年中行事の追体験をすることになっている。二月といえば梅であり、湯島天神で待ち合わせる。その後、川口の清掃職人も加わって打ち上げを行なう予定である。
昼頃に湯島となれば、上野鈴本演芸場での早朝寄席を聞いてからでも遅くはない。この日は、先日の新聞で深夜寄席、早朝寄席が報じられたからか、いつもより客が多い。祖父に連れられた幼稚園くらいの子供もいる。この年齢から落語を聞かせるのは賛成だけれども、一時間半もの間、大人しくしていられるのだろうか。
案の定、時間の経過とともにじっとしていられなくなる。とはいえ、声を出すわけではなく、買って貰った菓子を食べているだけなものの、煎餅を齧る音やそれの入っているビニール袋を弄る音が耳障りである。
これとは別に後ろに座った年配の女性は風邪のようで頻りに咳をしている。それも手で口を塞いでいない様子である。もっと、周辺に気を配るべきである。
周辺に気を配るといえば、梅見を終え、清掃職人と合流した後、山手線で秋葉原から飲み屋を求めて移動した際、車内に臭気がする。何かと思えば、老女のホームレスが座っており、そこから臭ってくる。酒仙、清掃職人とも口と鼻を押さえながら、逃げるように隣りの御徒町で下車する。結局、そこで店を探し、席に着くものの、いつまでも鼻が臭いを覚えており、不快な気分が抜けない。
色々事情はあるのだろうが、政府には公衆の場における臭いのような迷惑には対策を講じて貰いたいものである。また、個人も常に他人の気持ちに立った上での行動を望む。
(第五百四十五段)
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by akasakatei | 2005-02-26 21:06 | 現代社会問題 | Comments(0)

本山梅(もとのしょうたいはき)

 交際相手が恋人を困らせるために、箪笥預金を盗む事件があった。それもかなりの額である。この不景気にある所にはあるものである。
 あるといえば、他の地域では木造アパートの二階の床が抜け落ちたという。本や雑誌の重みのためである。この二階の住人である公務員は重体らしい。
 前者は兎も角、後者は他人事ではない。蔵書が二千冊ほどあり、どうしたものかと思う。地震が起きれば、間違いなく崩れてくるだろう。だけれど、これでも整理を行なったのである。切っ掛けはパソコンを買ったことである。
 それまでは、ただ机の上に本を並べていた。だから、ちょっとした振動、くしゃみをしただけでも、崩れそうであった。実際、何回か、寝ていて危うくそれにより下敷きになりそうなことがあった。その音は本当に凄く、まるで地響きである。
 こうした状態がパソコンに悪いことは明白で、本が崩れ、パソコンが壊れても馬鹿らしいので、いくつか本棚を購入した。パソコン代も含めれば、かなりの出費である。
 でも、それにより本が整理されたことは確かである。それが、月日の流れる間に、一杯になり、また置き所に困っている。部屋にはもう本棚を置く余裕がなく、どうしたものかと考えている。
(第五百四十四段)
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by akasakatei | 2005-02-25 21:00 | 日記 | Comments(0)

東空雲(よあけがらす)

 漸くビデオのリモコンが直ってきた。とはいっても、結局、新しいリモコンに取り替えることになった。
 この間、テレビを見ない生活であった。このため、時間に終われることはなく、快適であった。
 一体、テレビとは何なのだろう。メディアの意義については、昔から語られている。そのひとつに、大衆操作がある。我が国では、あまり感じられないけれど、北朝鮮では未だにこれを行なっている。先日行なわれた金総書記の誕生日の映像を目にする機会があった。オウム真理教が選挙戦で使ったような音楽を番組で流し、将軍様が一番だ、と繰り返していた。
 これに比べ、我が国ではどうか。
 NHKの他に民放がいくつもあり、番組の選択は出来るものの、どこも大して面白い番組を放送しているわけではない。他にも娯楽はあり、このままでは何れ見向きもされなくなるだろう。
 こうした中、番組制作を巡りNHKと朝日新聞、またニッポン放送株に関してライブドアとフジテレビが争っている。聞いていると、最終的には権力のあるところが勝ちそうな雲行きである。
 ライブドアはルールの抜け道を使ったに過ぎないものの、政財界から批判が相次いでいる。自由競争社会においては、一定のルールの下であれば、どのような方法を使っても良かったのではないか。これは、今まで、政治家や大企業が行なってきたことであり、今更ながらの批判には首を傾げざるを得ない。批判を聞いていると、白々しい気分になる。
(第五百四十三段)
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by akasakatei | 2005-02-24 21:20 | 現代社会問題 | Comments(0)

修幡白(あいちきゅうぜんや)

 愛知万博までひと月余りである。最初に知った時は、別段行く気もなかったけれど、そこにリニモ(東部丘陵線)とIMTSが走るとなると話は違う。
 これらは鉄道扱いで、これらに乗らないと全線完乗にはならない。リニモは磁気浮上式の鉄道で、一方、IMTSは、今までにはないシステムのため、イメージが分かり難いものの、公式ハンディブックによれば、ITを活用した大型低公害バスが自動運転で隊列走行を行なうらしい。
 この公式ハンディブックについては、当日、これらに速やかに乗るために、他の目的で本屋に足を向けたところ、並べられていたので購入した。尚、万博への入場券は昨年の大晦日に実券を既に手に入れ、宿泊先も確保してある。後は、新幹線の手配だけである。多少は空くと思われる五月下旬に行く予定のため、それには未だ早い。
 知識を得るべく、公式ハンディブックを読むと、ほとんどが関心のないパビリオンである。特に行きたいところもないけれど、確か、中国のそれは上海の運び屋が日本事務所の責任者をしていると聞いている。顔を出さねばなるまい。他には、リニアとマンモス関係が目を引く感じである。何れにしろ、かなりの人出と予想され、待ち時間も考えると多くは回れないだろう。まずは第一の目的を果たしたい。
(第五百四十二段)
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by akasakatei | 2005-02-23 21:15 | | Comments(0)

笑電脳武器(うちじにてんまつ)

 ウイルス対策ソフト及びインターネットセキュリティソフトをインストールしたところ、更新するよう指示が出る。インターネットに繋ぐ。だけれど、いつまで経っても終わらない。そのうち、画面には、接続環境を確認しろとのメッセージが浮かぶ。確認しろとは言っても、右下には繋がっている表示がある。
仕方なく、マニュアルを調べると、このシステムが有効の場合、正常に動作しないことがあるという。何という優れものか。インターネットがあまりにも危ないために、このソフトを使うことにより、全てを表示させなくするらしい。自社のものにまで、繋げなくさせるのだから念が入っている。
なるほど、これならば完全に安全である。こうすれば、侵入もないだろう。尤も、これではどのHPも見られず、ならば、最初から繋げなければ良いだけの話である。さすれば、電話代も掛からない。
それにしても、このソフトに欠陥があることは明白である。「恐れ入谷の鬼子母神」、更に加えれば、この製造会社は「麻布だね」ということになる。戦場において、あらゆる攻撃を想定し、多くの武器を持ったは良いが、いざ攻撃を受けると、その扱いに戸惑っている間に討ち死にをしてしまうものだろう。
 お粗末な話である。ただ裏を返せば、それだけ怪しいHPが多いということにもなる。
(第五百四十一段)
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by akasakatei | 2005-02-22 21:10 | 現代社会問題 | Comments(1)

崖松音(くずれるあしもと)

 十二日に行なわれた中目黒での新年会は、横浜の幹事が探してきたジンギスカンであった。久し振りだったので、つい飲み過ぎ、帰宅した時には着替えるのも面倒でそのまま寝てしまった。よく帰れたものと思う。何しろ、小田急に乗った記憶がほとんどない。来月襲名する中村屋の次男の心境が分かろうというものである。
 だけれど、下北沢の小田急ホームで千住の写真家からのメールを読んだ記憶はある。それは、次の日に会合を行なうというものである。ホームでは顔を出すつもりだったものの、倒れるように眠ってしまったため、朝起きると体調が優れない。残念だが、欠席の返事をメールで送る。
 ぼんやりとした頭で、ここのところ溜まっているビデオを観ることにする。その際、CMを飛ばそうと早送りをしようとしたところ動かない。電池が切れたのかと思い、交換しても動かず、急を要することでもあり、電気屋に持って行く。修理までに何日か掛かると言う。暫くはテレビと無縁な生活になりそうである。
 冷たい外気に当たったからか、多少頭もはっきりする。そこで、何日か前に届いたウイルス対策のソフトをインストールすることにする。これはあまり好きな作業ではないが仕方がない。
 マニュアル片手に何とかやり終えるものの、うまく起動しない。アンインストールをし、やり直せとメッセージが出る。何度か繰り返すと、気付けばもう夕方である。
 昨夜の何杯かの酒のために、貴重な休みの一日が終わってしまった。つい深酒を反省する。今年に入ってから、昨年が引きこもり状態だったこともあり、羽目を外す回数が増えた感じである。気を付けねばなるまい。
(第五百四十段)
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by akasakatei | 2005-02-21 19:17 | 日記 | Comments(1)

吾価類会社(くらいきぎょう)

 現在の雇用状況における特徴のひとつとして、正規雇用者数の減少が挙げられる。これに伴い、職場環境は以前と比べ大きく変化した。
 契約社員や派遣社員の数が増え、組織における結束という点では低下した。これにより、目標へ達することが難しくなったともいえる。また、企業は目先の人件費圧縮を第一に、人員整理を行なうものの、長期的視野に立てばこれは愚策である。その組織に合う人を育てるには時間が掛かる。これを忘れ、必要に応じ即戦力を求めても、他に条件の良い企業があれば移ってしまうだろう。結果、企業の目標達成は夢に終わってしまう。
 更に、社内教育に関して言えば、現在、新卒でも即戦力が求められている。正直、これは厳しく、大学生活における四年間では無理である。就職出来ずに卒業した学生の数はかなりになる。仕方なく、フリーターや大学院などに未来を求めるものの、将来の生活設計という点では、正社員としての就職の道は閉ざされており、青写真が描けない。
 これは男子学生だけではなく、女子学生も同様である。かつて、就職は結婚までの腰掛であったものの、今の時代、夫の収入だけで暮らせるのはひと握りである。このため、夫を選ぶ目も厳しくなる。
 つまり、今の労働環境は少子高齢化に、より歯車を掛けるものである。これを忘れ、何かの政策を掲げたとしても成功はしないだろう。ある長官は、正社員が減ることについて、新しい職場環境の到来と胸を張っていたけれど、将来を本当に認識していたのか。こうした人が上にいる限り、我が国は益々泥沼から抜け出せなくなるだろう。
(第五百三十九段)
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by akasakatei | 2005-02-20 19:15 | 現代社会問題 | Comments(0)

役人大天国(ぜいきんのいど)

 社会保険庁、大阪市、NHKらに対し、最近風当たりが強い。当然である。職員への無駄遣いが許されるはずもない。
 職員らは不服なようで、色々と反論しているものの、民間では考えられない厚遇である。親が子に就いて貰いたい職業として、公務員が第一位なのも納得する。
 公務員といえば、前に市町村の合併に関して書いた。これについて、住居表示がどうなったのかと思い、各自治体に確認をした。市町村レベルなので、そこに訊くのが妥当だけれど、あまりにも数が多く、都道府県レベルに電話を入れる。
 ここでの対応をいえば、茨城、千葉、滋賀は悪い。
茨城は各市町村レベルで確認して貰いたいと言う。教わった市に電話をすると、細かく教えてくれるものの、某市だけはHPを見てくれとした。HPがない環境を伝え、FAXを依頼すれば、枚数が多いために送れないとする。これまで、他の自治体ではこれらのことを伝えれば、快くFAXを送ってくれた。拒否されたことはなく、サービスの悪さを感じる。
また、千葉は東京事務所に電話をしたところ、こちらでは把握していないため、ここも該当する市に訊いてくれと言われる。更に、滋賀はあまりにも多過ぎて電話では答えられず、合併推進室に訊ねてくれと答える。
 逆に良かったのは、島根や鳥取などで分かり易い一覧になっており、大いに重宝する。
 それにしても、先のサービスの悪い自治体は、その対応によりイメージが悪くなることを知らず、そのひと言によって、観光客が減る認識を持つべきである。
(第五百三十八段)
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by akasakatei | 2005-02-19 21:08 | 現代社会問題 | Comments(0)