2005年 09月 24日 ( 1 )

金地位名誉(もうじゃのどくが)

 我々は常に先のことを考えて今を生きていると思われる。けれども、多くの人は、実際には、思いもしなかった人生を歩んでいるのではないか。今年、「想定内」という言葉をよく聞いた。そうした人生を歩んできた人は何人くらいいるのだろう。
 前者のような人は、出勤を控えた日曜の夜には、このまま人生が終わることに虚しさを覚えるに違いない。
 つい、過去を振り返り、間違った選択を悔やみ、残された時間に不安を覚えるはずである。
 どうして、我々は最良の選択をしたのに、後悔することが多いのか。人生とは後悔の連続ともいえるかもしれない。
 こうした背景を探れば、人により事情は異なるが、まず、現在、満たされた生活を送り、それを守ろうとして将来に対し不安になるともいえる。日常が壊れることを怖れているのである。
 また、もうひとつは、本当に不幸の連続という場合である。こちらの方は本人を取り巻く環境の問題となる。
 何れについても、予想し切れなかった出来事がその原因である。これは行動の選択における失敗を意味するものの、情報が溢れている現代社会において、他人の行動を予想するのは難しい。
 特に、営利を目的とする組織に身を置く者は、日々、こうした中で生きており、選択の失敗の結果、いつ不幸が訪れるか分かったものではない。
 このように考えると、笑っていられるのは身分が保証されている者か、人事や財力を握っている者である。最後に笑うことが出来るのは、欲が人一倍強い者だけである。
(第七百五十五段)
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by akasakatei | 2005-09-24 16:23 | 産業 | Comments(4)