先の続きである。
地域の完結性を考えると、地方より人が来るまでは、町内で全てのことが済んでいた。それが、交通や通信の発達に従い、情報がどこにいても得られるようになった。
ここに、人の流れが出来ることになった。
また、経済の発展が、それを後押しする。
これにより、コミュニティが崩れ、都市では匿名性も手伝い、犯罪が増えたともいえるだろう。
ここで忘れてならないのは、人が地方より集まった江戸と比べても、そこには、匿名性の悪い点ばかりが行動に表れてしまったことに違いない。
江戸では、他人に対し、迷惑を掛けないことが大切だったけれど、戦後は、全く反対であった。
代々、東京に住んでいる者にとり、そうした地方出身者は正直迷惑な存在であったと思われる。
これが現在にも受け継がれている。更に、最近では、グローバル化と言われ、全く文化の異なる国から来る人もいる。こうした状況が続くと、治安はより悪化するのではないかと危惧される。
(第千六百七十一段)