一月二十六日、歌舞伎座へ初春歌舞伎を観に行く。昼夜通しである。
演目は、昼が『猩々』、『一條大蔵譚(檜垣、奥殿)』、『けいせい浜真砂(女五右衛門)』、『魚屋宗五郎(新皿屋舗雨暈)』、『お祭り』である。
夜は、『鶴寿千歳』、『連獅子』、『助六由縁江戸桜』が並ぶ。
観たかったのは、播磨屋が演じる『一條大蔵譚(檜垣、奥殿)』である。これまでチケットが取れなかった。
対し、夜の演目では、成田屋の『助六由縁江戸桜』である。
以前に一回だけ観ているものの、三階席だったこともあり、花道が見えなかった。
今回、花道での所作を観たかったので、一階席にした。
昼は、三階B席だったから、差を感じる。
ところで、この日は正月だからか、外人が多い。
先に書いた演目のうち、『けいせい浜真砂(女五右衛門)』は十分で終わる。役者は数分しか出ない。その前後に二十分以上の幕間がある。
このため、六百円を払って一幕席に来ていた外人の親子が、訳も分からない間に終わり、戸惑っていた。
(第千六百二十九段)