池袋へ、映画『やじきた道中 てれすこ』を観に行く。
初日である。朝より雨で寒かったからか、若しくは、舞台挨拶のある映画館に行った人が多かったのか、全体的に空いている。
映画の内容とも関係あるのだろう。年配者ばかりである。若年者はいない。
多くは、ひとりで来ている。
そうした中、ある年配男性は独り言を繰り返し、かなり離れた席にいるにも関わらず、上映中も煩くて仕方がない。
芝居にも、こうした人はいる。尤も、芝居の場合、中高年女性が連れと話していることがほとんどである。
ところで、映画自体は、喜劇とのことだけれど、後半の中村屋演じる主人公が印象に残る。
個人的には、中村屋はやはり歌舞伎役者であり、舞台での姿をいつも眺めているので、映像を通しての演技には戸惑いを感じた。
また、話題のひとつとして落語を絡めているものの、まず、聴かない人には分からないだろう。
知っている人には、そこも楽しめると思われる。
(第千五百四十三段)