水間鉄道の車輛は元東急で走っていたものである。
全線五・五キロ、所用時間は約十四分である。だから、走っては停まる感じである。
終点の水間には車庫がある。
古い車輛が一両だけ残されている。レールに乗っているところをみると車籍が残されているのかと一瞬思ったものの、本線からは切り離されている。
中を覗くと、テーブルがあるので、事務所としているのか。
貝塚まで戻り、ここより南海で住吉大社に出る。
阪堺電車に再び乗る。
まず、神ノ木まで行って、住吉へ戻り、そこより恵比寿町に行く。複雑な乗り方をしたのは、系統別に乗ってみたいからである。こうした時、フリー乗車券は便利である。
段々、日も暮れ、薄暗くなってきた。
恵比寿町より地下鉄で、天王寺へ戻った頃には、丁度、路上生活者が寝ようとしていた頃である。ダンボールで用意をしている。それでも、十九時過ぎである。
(第千三百二十段)