山本亭より、寅さん記念館まではすぐで、江戸川の側にある。
やはり、有名な映画だけあり、中には人が結構いる。
帰路、ある店で草だんごと白蜜の久寿餅を食べる。
団体が入って来るとかで、店員らは大騒ぎをしている。とはいえ、彼らが滞在したのは十五分くらいであった。
今回、歩いてみて感じたのは、柴又は個人には冷たく、団体には優しい有名地ということである。
にしても、数年前、『仮面ライダー響鬼』がここを舞台にしたのだけれど、その痕跡は発見出来なかった。個人的には、こちらの方に関心がある。
所々、寅さんがパロディ化されていた。
甘味処を出ると、雨も止み、日が出て来る。
このまま、戻るのも面白くなく、日暮里で途中下車する。
谷中銀座を歩く。ここは、数年前に佐貫の酒仙と歩いた。
その途中の階段には、珍しく、猫が酒仙の相手をした。
この日も何匹かいる。立ち止まると、寄って来る。餌をねだっているのか。
個人的には、犬よりも好きである。
(第千二百八十三段)