先日、昭和四十年代に発売されたある本を読んでいたところ、そこに赤線に店を持っていた女将の話しが出ていた。
そこで、興味深かったのは、昭和四十年代当時の若い女性に対し、「今の娘は全くなっていない」と言っていたことである。
これは、昔からそうで、遺跡からも発掘されるという。
ところで、ここで触れたいのは、昭和四十年代でさえ、そのような状況ならば、今の女性はどう表現されてしまうのか、ということである。
金に汚く、自己中心的という言葉が相応しい。
先日など、小田急線車内で、突然、ファーストフードのハンバーガーを食べ出したのには驚いた。
また、「結婚するなら、金のある男」と言う女性は、仮に、その男性の勤務先が倒産した場合など、どうするのだろうか。
今の時代、先は読めない。
赤線があった頃は、情けのある女性が多かったらしい。
それは舞台とした作品にも描かれている。
味があり、今の作品よりも楽しめるのは不思議である。
(第千百七十六段)