この時期、様々な花が楽しめる。どこを訪れるか、頭が痛む。尤も、毎年、全てを訪れている。今年は時間に余裕がなく、花見の梯子となる。
十六日、雨が降ったり、止んだりしている。
浮間の桜草、南千住の桃、関口の椿、そして下落合の牡丹を愛でに行くことにする。各線を乗り継ぐ必要があるため、忙しいことになりそうである。
埼京線の浮間舟渡で下車する。ここには公園があり、釣り人もいる。一日、楽しめるところである。信号待ちをしている間、フリーマーケットに参加する若者より、台車を押してくれるように頼まれる。中は割れ物なので、気を付けろとのことである。返事もしないうちに、決めてしまう。
手伝った後、釣り人の様子を窺いながら、桜草の会場に急ぐ。
最近、釣りをしたこともあり、仕掛けが気になる。
会場は例年通りで、配られるパンフレットや販売される土産物も変わらない。
毎年、この時期にしか訪れないけれど、行かないとやはり寂しい。
(第九百六十八段)