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箱庭車(さめたじっけんしつ)

鉄道の車内が社会の縮図であることに関しては、前に触れた。人物を観察しているだけでも、様々な流行が分かる。
また、週刊誌の広告を眺めていても、何が騒がれているかを瞬時に知ることも出来る。
情報を得るには車内は良い。
ただ、気になるのは、広告のうち、消費者金融が目立つことである。その占める割合は高い。何れも、笑い掛けている。そこには、かつてあった貸金業の後ろめたさが感じられない。今でこそ、消費者金融だけれど、その昔は質屋である。多くの質屋は目立たない佇まいで、利用する側も恥ずかしさがあった。それが、今はどうか。あまりにも安易に借金をし過ぎである。
他にも、気になる広告はある。意外と目に入るのが、中年男性を対象にしたゆとりやこだわりの文字である。
確かに、その過ごし方や品を見ていると、誰もが憧れるように編集されている。ここで、気を付けなければならないのは、どちらも資本を掛けることによって得られるものということである。それも気軽に出せる値段ではない。所詮は富裕層相手でしかない。
それで得たものが、本当に豊かにさせるかは疑問である。
(第九百四十段)
by akasakatei | 2006-03-28 21:03 | 情報 | Comments(0)
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