仕事場の壁掛け時計が落ちた。フックに掛けていたのだけれど、その粘着力が弱くなったためらしい。床にフックも転がっている。
最近は柱に釘を打つことも出来ず、壁掛け時計は持て余すことが多い。
文房具屋に行き、良さそうなフックを探すものの、結局、見付からず、仕方なく、磁石製にする。これだと、時計の中が狂う可能性もあり、正直、気は進まない。
それにしても、この使い勝手の悪さはどうか。フックが悪いのか、それとも、建築材料が悪いのか。
壁掛け時計がある家では、釘以外でどうやって掛けているのだろうか。興味深い。
生家は木造だったこともあり、柱に釘を打ち、そこに掛けていた。なかなか古いもので、下に振り子があった。その時計が落ちたことはない。こうした点が日本家屋の素晴らしいところである。
我が国は、夏は暑く、冬は寒い。日本家屋で暮らしたことがある人は分かるだろうが、床下があるために、四季を快適に暮らせるようになっている。環境に優しい設計である。
(第九百二十一段)