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外人案内係(おひとりごあんない)

 雨が降りそうなある土曜日、日比谷公園の脇を通る。
 ここで、若い西洋人に話し掛けられる。前にも、ここら辺で外国人に道を訊かれた。
 その時は、皇居を訊かれたけれど、今回はどこかの会社である。そう言われても、分からない。
 この外国人はあまり日本語が出来ず、所々が外国語になる。こちらは、それが英語か、それともドイツ語か、若しくはフランス語か聞き取れない。
 英語は大学を卒業後、触れておらず、全く分からない。尤も、国内にいる限り、困ることはない。
 だが、今回、時間があったので、この外国人とともに探す。幸い、住所やビル名、それに電話番号は分かっている。
 あちこち歩いた結果、ビルを見付け、外国人とともにフロアに行くものの、土曜日のために事務所は閉まっている。辺りに人影はなく、見知らぬ外国人とふたりきり、怪しい雰囲気に襲われる。
外国人は途方に暮れている。何でも、アポは取っていたという。ならば、電話をすれば良く、掛けさせれば、誰も出ない。
どうなっているのか知らないけれど、平日に出直す他ないだろう。
外国人は諦めたように、礼を言って去る。
それにしても、今更ながら、最近では聞かなくなった国際化を考える。
(第七百七十九段)
by akasakatei | 2005-10-18 21:53 | 国際 | Comments(0)
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