東向島虫聴(ひゃっかえんむしきき)

 野草ウォッチングは一時間ほどで終わる。日没まで間がある。蝉が未だ元気である。
 展示されている虫を見る。キリギリスや蟋蟀、クナキリなどである。これらが虫聴きの対象である。
 やがて、佐貫の酒仙が現れる。
 江戸における年中行事のひとつとしての虫聴きの話しをする。
 当時は道灌山におけるそれが有名で、何年か前に訪れたところ、ホームレスが多かったことが思い出される。『江戸名所図会』の挿絵は遠い過去である。
 六時、希望者による絵行灯の点灯を行なう。ライターで蝋燭に灯りを点す。日が沈むに従い、幻想的な雰囲気になる。
 訪れる人も多くなる。地元の人だろう。
 蝉も静かになり、漸く、虫聴きが楽しめる。
 叢から、聞こえ始める。
 ただ、野草同様、虫にも疎く、何が鳴き始めたのか分からない。展示されている虫の説明に、鳴き方があったけれど、実際に耳にすると区別が付かないのは情けない限りである。
(第七百三十六段)
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by akasakatei | 2005-09-05 13:32 | 余暇 | Comments(0)
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