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試験版:劣化顔意識(ばばらのいろぐるい)

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(ホーム降り夜の郊外濡れ落葉:2015年9月20日撮影)


永青文庫を出、地元に戻り、夕飯とする。
気にはなっていたが、入ったことのない店で、杯を傾ける。個人
経営店である。
店に入ると、意外に広い。スタッフも男性ばかり数人いて、厨房
にも余裕がある。
カウンターがあるということは、個人客も大事にしているのだろ
う。
席に着くと同時に、若い男性スタッフに、飲み物を訊かれ、些か、
面食らう。
後で話しをすれば高校生で、夜のみの勤務という。
ここでメニューを見てからというのも間が切れることになる。ビ
ールを頼み、酒のメニューを眺める。
焼酎はあるものの、日本酒が見当たらない。焼酎中心の店かと思
い、料理の品書きに目を遣ると、日本酒のそれが別にある。ただ、
残念なことに、純米酒がない。
料理は和が中心だけに、何かひとつでもあればと思う。
ところで、後から来た老夫婦のうち、妻が、スタッフらがイケメ
ンだから奢ってあげる、と酒やソフトドリンクを振る舞う。
イケメンと発する婆に、唖然とする。そういえば、耶蘇の婆も、
イケメン好きだと己の外見が衰えているにも関わらずに言っていた。
そして、奇抜な格好の直木賞作家に対しては、可笑しい人と口にす
る。
棺桶が近いのに、余程、婆の方が可笑しく、吐き気さえ覚える。流行の言葉で表せば、劣化を意識すべきだ。
(第四千四百十二段)
by akasakatei | 2015-09-29 21:32 | 社会心理 | Comments(0)
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