沼津文豪寺(ぬまづみょうかくじ)

六月十四日、早起きし、小田原に向かう。地元の駅で、国領の世捨て人一家と待ち合わせる。雨が降り始める。
 目的のひとつは、小田原と平塚を結ぶ神奈川中央交通の「平45」系統で、休日に一本しかない。
 尤も、この間、途中の乗り継ぎでならば、バスの本数は結構ある。
 朝食を慌ただしく済ませ、小田原発七時五十五分のバスに乗る。
 乗客は十人ほどだ。
 国府津、二宮経由で、古刹を左手に、海を右手に走る。
 平塚九時二分着。
 十七分の東海道線で熱海を目指す。熱海では、世捨て人の娘のオムツ交換で、三十五分の列車で沼津に出る。
 二番目の目的がある。
 故井上靖氏が、中学時代に下宿していた妙覚寺だ。
 観光案内所で地図を貰い、情報を得る。
 ただ、その前に、老舗の天麩羅屋で、杯を交わしつつ、早目の昼とする。
 元気を取り戻し、狩野川近くの寺を訪れると、木魚の音が聴こえる。
 ここで、問題が起きる。世捨て人の子のオムツが漏れている。代えられそうな場所を探し、地図を眺めていると、車で通り掛かった年配女性から声を掛けられる。
 交換場所を訊けば、自宅を使わせてくれるという。好意に甘える。
(第四千三百九段)
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by akasakatei | 2015-06-18 17:54 | 余暇 | Comments(0)
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