(長旅を終えた寝台特急:2014年6月17日撮影)
懐中時計で時間を確認していると、若者が「凝っていますね。」と話し掛けて来る。「こんなに込んでいるとは思いませんでした。」と続ける。訊けば、昨夜の「はまなす号」で北海道に来たという。それは空いていたとのことだ。
個室に戻り、床に潜る。停車音で目覚めると、函館だ。
次にかなりの走行音で目覚めれば、青函トンネルだ。
静かになったので、どこかと思えば、蟹田だ。
津軽線の最終列車が停車している。
次に目覚めると、仙台の手前だ。
仮設住居らしいのが目に入る。
未だ、東日本大震災は現在進行形である。東京では、既に、忘れられた感があるものの、間違いだ。
こうした感じは、福島でもある。
昨夜に懲り、朝は車内販売でサンドイッチを買う。
濃霧のため列車は五分遅れとなっている。ただ、関東圏に入ると、異常音感知で、更に遅れる。
結局、上野には十三分遅れとなる。
(第三千九百四十七段)