再検査の結果が出た。それによれば、特に悪いところはなく、やはり当日の体調が関係していたようである。だからといって、年を考えれば、いつ倒れてもおかしくはない。
それにしても、周辺には持病で薬を飲んでいる面子が多い。医療費が掛かるわけである。かつてでは見られなかったことである。それだけ、誰もが気軽に医者に行けるようになったということであろう。だけれど、その多くは生活習慣病で、年々それは増えている。
人々の生活は技術革新により便利になっているはずだが、その一方で健康者が減っているのは、間違った方向に社会が進んでいるからではないか。健康あっての人生である。これでは本末転倒である。
生活を見直せば、デスクワークや近場にも車を使うことによる運動不足、揚げ物やファーストフードにおける高カロリーの食事、日々のストレス解消のためのアルコールや煙草など、不健康なことばかりである。意識していかないとこれらは改善出来ない。
これらに加え、最近では心の病も増えている。以前と比べ、暗いイメージがなくなり、気軽に受診する人が多いからだろう。背景としては、個人に個性が求められるようになり、その結果、予想もしなかった様々な型の人間と接する必要が生じ、それが無理をさせるのだろう。
何はともあれ、生き難い世の中ではある。
(第三百八十四段)